『自分を褒める』
2015/12/27 徳山智子
今年も残すところあと数日となりました。
いろいろなことがあった1年、平凡に過ぎた365日、人それぞれ違うでしょうが、この1年を
振り返って、みなさんは“自分で自分をほめたい”と思うようなこと、何かありましたか?
ご存じのように近頃は“ほめて伸ばす教育”が主流です。早稲田セミナーでも、生徒のよいところは積極的にほめることを心がけています。これは、あまり難しいことではなく、勉強ができるできないにかかわらず、ほめたくなるような点はすぐに見つかりますし、複数あることも珍しくはありません。
さて、では自分に対してはどうなのか?と考えてみると…。
意識的に自分で自分をほめようと思ってみても、思い浮かぶのは課題や反省点ばかり。そこに日本人特有の謙譲の美徳もあいまって、とてもとても自分なんてほ められたものではない…などと思ってしまいます。“ほめる”という行為は、自分に対してはかなりハードルの高いことのようです。
私が“自分で自分をほめる”というフレーズで、とにかく思い出すのは、1996年アトランタ五輪女子マラソンのゴール直後に有森裕子さんが語った言葉です。
「メダルの色は銅かもしれませんけど(92年のバルセロナ五輪では銀メダル)…、終わってから何でもっと頑張れなかったんだろうって思うレースはしたくなかったし、今回はそう思ってないし…、初めて自分で自分をほめたいと思います。」
そもそも、この言葉には彼女が高校生だった時にさかのぼるエピソードがあるのですが、それはさておき、この“自分で自分をほめたい”という部分はとにかく インパクト大で、その年の流行語大賞になったほどでした。結果もさることながら、そこに至る過程で自分が精魂を傾けひたむきに頑張ったと思ったのならば、 自分をほめていいのだ!と多くの人が気付かされたという点で衝撃的だったのだと思います。
早稲田セミナーでは生徒たちに勉強を通して「セルフエステーム(自己肯定感)」を高めて欲しいと考えています。“自分で自分をほめる”ことは、さまざまな “自信”につながります。そして、その“自信”は、「セルフエステーム(自己肯定感)」を高めることにつながります。「自分はかけがえのない存在」だと思 うことにつながります。自分に足りないものや、できないことを嘆くのではなく、自分のできることや良いところに目を向けてみましょう。ダメな自分を見つけ るより、ちょっとでも頑張った自分を見
つけてほめてあげましょう。
年が明けると、いよいよ入試シーズン到来です。
中学入試に挑む小6生も、高校入試に向かう中3生も、大学入試という高い山を目指す高3生も、入試が終わったときに“自分で自分をほめる”ことができた ら、きっと自分に対して少しばかりの(いや、かなりの)“自信”がつくことでしょう。そんな入試を目指して、私たちは最後まで受験生に寄り添い、励ます存 在でいたいと考えています。来年も頑張るぞ!
最後に、
本年も早稲田セミナーに厚いご信頼をお寄せいただきまして、誠にありがとうございました。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。